目次
磁場と磁気力
磁場・・・1 Wbの磁気量が受ける磁気力に等しい
$\vec F = m \vec H$
$\vec F$ = 磁気力[N], m = 磁気量[
Wb], $\vec H$ = 磁場[N/Wb]
磁極
電流が作る磁場の強さ
- 直流電流
- $H = \frac{I}{2\pi r}$ (r = 電流からの距離[m])
- 円形電流の中心
-
ソレノイドの内部
- $H = nI$ (n = ソレノイド1 mあたりの巻き数[回])
- ソレノイドの内部には一様な電場ができる
電流が磁界から受ける力
$F=\mu_0IHl$
H = 磁場の強さ[A/m], l = 磁場中の導線の長さ[m], $\mu_0$ = 真空の透電率 $4\pi\times10^7 [N/A^2]$ 向きはフレミング左手の法則に従う
並行電流が及ぼし合う力
$F = \frac{\mu_0I_1I_2l}{2\pi r}
$
磁束と磁束密度
磁束密度と磁場の強さ
$B = \mu_0H$
$\mu_0$ = 真空の透電率 $4\pi\times10^7 [N/A^2]$, H = 磁場の強さ[A/m]
磁束と磁束密度
$\Phi = BS
$
電流が磁場から受ける力
$F = IBl$
$l$ = 磁界中の導線の長さ[m]
-
向きはフレミング左手の法則に従う(斜面などでは分解する必要あり)
ローレンツ力
荷電粒子が磁界から受ける力
$f = qvB$
一様な荷電粒子の速度に垂直な電場中では荷電粒子は常に速度に垂直な向きに 一定の大きさのローレンツ力を受けるので等速円運動をする。
ホール効果
-
電流が流れている導体や半導体の板に電流と垂直な向きに磁場を加えると、電流と磁場に垂直な方向に電位差が生じる
-
ホール効果によって生じた電場が自由電子に及ぼす力がローレンツ力とつり合うとき、流れる電子は直進するようになる。
ホール効果で生じた磁場が自由電子に及ぼす力がローレンツ力とつり合うとき
電場 $\vec E$ に置かれた電気量 $q$ の電荷にはたらく静電気力 $\vec F$ は $\vec F = q\vec E$ 、ローレンツ力 $\vec F = qvB$ より、
$q\vec E = qvB$
のつり合いが成り立つ。
フレミング左手の法則・右ねじの法則の式
プロローグ
昔、フレミングという研究者がいました。フレミングは優れた科学者として すでに知られていましたが、フレミングの法則と呼ばれる法則を発見し、その名声を 確固たるものにしました。彼の主たる研究テーマは無線受信機でしたが、 フレミングの法則の発見はこの研究を大きく前進させました。そんなある日、 彼はFBIの無線通信の傍受を試みます。しかし、FBIがそれに気づかないわけもなく 彼の家にはFBIの職員が乗り込んできました。FBIの職員は彼に拳銃を向けました。
FBIだー!バーン!バーン!
・・・・・・
(個人の妄想です)
In short:
フレミング左手を使う式
-
$F = BIl$
-
$f = qvB$
-
$V = vBl$
右ねじを使う式
-
$H = \frac{I}{2\pi r}$
-
$H = \frac{I}{2\pi}$
-
$H = nI$
電磁誘導
レンツの法則
誘導起電力は回路を貫く磁束の変化を妨げる(変化を打ち消す)向きに生じる。
ファラデーの電磁誘導の法則
$V=-N\frac{\Delta \Phi}{\Delta t}$
(N = コイルの巻き数)
-
大きさは単位時間あたりの導線のまわりの磁束の変化に比例
-
向きは磁束の変化を妨げる向き
渦電流
電磁誘導によって導体内部に生じる渦状の電流
導線に生じる誘導起電力
磁束密度Bの一様な電場中で長さ$l$の導線が磁束に垂直な向きに速度$v$で動くとき
$V=vBl$
-
導線が通過する磁束に比例する。
-
このとき、この導線は電池になる。
-
フレミング左手で親指を$v$の方向に向けたとき、中指が向く方向が低電位になる。
-
電池になっているので電流は電位が低→高の方向に流れる。
-
抵抗をつないだとき、(外力のする仕事) = (抵抗で発生するジュール熱)となり、エネルギー保存則が成り立つ。
自己誘電起電力
$V=-L\frac{\Delta I}{\Delta t}$
(L = 自己インダクタンス[
H
])
-
自己インダクタンスが大きいほど同じ割合の電流の変化に対してより大きい誘導起電力が生じる。
-
電流の変化を打ち消す向きに誘導起電力が生じるので負の符号がついている。
コイルに蓄えられるエネルギー
$U=\frac{1}{2}LI^2$
相互誘電起電力
$V=-M\frac{\Delta I}{\Delta t}
$
(M = 相互インダクタンス[H])